ウルトラクリアとは|2910nmレーザーの特徴・効果
ウルトラクリア(UltraClear)とは
ウルトラクリア(UltraClear)は、波長2910nmのファイバーレーザーを用いた、新しいタイプのアブレイティブレーザーです。
(FDA承認、国内未承認2026)
レーザーによって皮膚組織を微細に蒸散(アブレーション)させることで、肌表面の質感改善から、しわ・ニキビ跡・瘢痕などの治療まで、幅広いアプローチを可能にしています。
従来の炭酸ガス(CO2)レーザーなどと同様に、水を主な吸収対象とするレーザーですが、ウルトラクリアの大きな特徴は、組織の蒸散と熱凝固を細かく制御し、目的に応じた治療を設計できることです。
浅い層へのマイルドな照射から、真皮を対象としたリサーフェシング、さらには皮膚組織を微細な柱状に除去するレーザーコアリングまで、1台で異なる治療を行うことができます。
ウルトラクリアの3つの特徴
- 2910nmのファイバーレーザー
水への吸収が高い波長を利用し、皮膚組織を精密に蒸散させます。 - アブレーションと熱凝固の制御
周囲組織への熱影響を抑える設定から、組織リモデリングを目的として熱凝固を組み合わせる設定まで、治療目的に応じた調整が可能です。 - 浅層から深層までの多様な治療
肌表面のキメやくすみ、毛穴、ニキビ跡、しわ、皮膚のたるみなど、対象とする皮膚の深さや治療範囲に合わせて照射モードを選択できます。
従来の炭酸ガスレーザーとの違い
炭酸ガス(CO2)レーザーは、波長10,600nmの光を用いて皮膚組織を蒸散させる治療です。組織の蒸散とともに周囲に熱凝固層を形成し、皮膚の再構築を促します。
一方、ウルトラクリアは2910nmのファイバーレーザーを採用し、組織の蒸散を主体とする照射と、熱凝固を組み合わせた照射を選択できるよう設計されています。
メーカーはこの技術を「Cold Fiber Laser Technology」と呼んでいます。
ここでいう「Cold」は、皮膚を冷却する、あるいは熱をまったく発生させないという意味ではありません。組織を蒸散させる際に、周囲へ残る熱の影響を抑えることを意図した技術です。
さらに、必要に応じて熱凝固を付加できるため、表面の質感改善と真皮のリモデリングを、目的に合わせて組み合わせることができます。
ただし、実際の熱損傷の範囲やダウンタイムは、照射条件、照射密度、治療深度などによって異なります。すべての条件で従来型CO2レーザーより熱損傷が少ないと断定できるものではありません。
ウルトラクリアの治療モード
ウルトラクリアには、治療対象となる皮膚の深さや目的に応じた複数の照射モードがあります。
3DMIRACL(3Dミラクル)|肌のキメ・ツヤ・くすみ
3DMIRACLは、主に角層を対象とする比較的浅いレーザーリサーフェシング治療です。
皮膚表面に微細なアブレーションを行い、肌のザラつき、キメの乱れ、くすみなどの改善を目指します。
深い組織の治療とは異なり、比較的ダウンタイムを抑えた肌質改善を目的とするモードです。
Ultra・UltraClear|しわ・ニキビ跡・肌の凹凸
真皮を含む深い組織までアプローチするリサーフェシング治療です。
微細な蒸散部分と周囲の熱作用によって組織の修復・再構築を促し、ニキビ跡の凹凸、小じわ、皮膚の質感などの改善を目指します。
瘢痕の形状や深さに応じて、照射深度、密度、熱凝固の設定を検討します。
Laser-Coring(レーザーコアリング)|しわ・皮膚の余剰
レーザーを利用して、皮膚の微細な柱状組織を除去する治療です。
通常のフラクショナルレーザーによる皮膚表面のリサーフェシングとは異なり、組織の一部を物理的に除去することで、皮膚の収縮や形状の変化を目指します。
しわや皮膚の余剰が気になる部位などで検討されますが、適応は皮膚の厚さ、たるみの程度、治療部位によって異なります。アイスピック状のにきび跡や、大きめのクレーターにも使用します。
ウルトラクリアで大切なのは、照射の深さと熱のコントロール
レーザーリサーフェシングでは、単に強いエネルギーを照射すれば高い効果が得られるわけではありません。
どの深さまで組織を蒸散させるか、周囲にどの程度の熱作用を加えるか、どの密度で照射するかによって、組織反応やダウンタイムが変わります。
ウルトラクリアでは、こうした要素を組み合わせて照射を設計できるため、表皮を中心とした治療と、真皮のリモデリングを目的とした治療を使い分けることができます。
同じウルトラクリアでも、3DMIRACLのような浅い治療と、ニキビ跡や深いしわを対象とする治療では、目的も術後の経過も大きく異なります。
このようなお悩みに
- 肌のキメやザラつき、くすみが気になる
- 毛穴や皮膚表面の凹凸が気になる
- ニキビ跡の凹みを改善したい
- 目元や口元の小じわが気になる
- 首のしわや肌質の変化が気になる
- 皮膚の余剰やたるみに対するレーザー治療を相談したい
すべてのお悩みに同じ照射方法が適するわけではありません。皮膚の状態や症状に応じて、他のレーザー、注入治療、外科的治療などが適している場合もあります。
ダウンタイム・リスクについて
術後の経過は治療モードや照射条件によって異なります。
施術後には赤み、腫れ、ヒリつき、乾燥、かさぶた、皮むけなどが生じることがあります。
深い照射や高密度の治療では、創傷治癒により長い期間を要する場合があります。また、炎症後色素沈着、色素脱失、感染、瘢痕形成などのリスクもあります。
治療後は、照射部位の状態に合わせた保湿、紫外線対策、創部管理が必要です。
当院では治療目的と許容できるダウンタイムを確認し、照射方法を検討します。
なつクリニックのウルトラクリア治療
ウルトラクリアは、肌の表面を整える比較的マイルドな治療から、真皮のリモデリングや皮膚組織の除去を伴う治療まで、幅広い選択肢を持つレーザーです。
当院では、毛穴、ニキビ跡、しわ、皮膚の余剰など、それぞれの症状に対して、治療すべき組織の深さと必要な熱作用を考慮して治療計画を立てます。
レーザーの性能だけでなく、何を改善するために、どの層に、どのような組織反応を起こすかが重要です。
診察では、症状に適した治療方法、期待できる変化、ダウンタイム、リスクについてご説明します。
Q. ウルトラクリアはニキビ跡にも使えますか?
真皮を対象としたフラクショナル照射などにより、凹みを伴うニキビ跡の治療に使用されます。ただし、瘢痕の形状や深部の癒着によって適した治療が異なり、レーザー以外の治療を組み合わせる場合もあります。
Q. ウルトラクリアと3DMIRACLは違う治療ですか?
3DMIRACLはウルトラクリアに搭載されている、比較的浅い層を対象とした治療です。真皮のリモデリングを目的とするUltraなどのモードとは、照射対象や治療目的が異なります。
Q. ウルトラクリアはダウンタイムが短いレーザーですか?
比較的ダウンタイムの少ない浅い照射モードがありますが、すべての治療でダウンタイムが短いわけではありません。深いフラクショナル照射やレーザーコアリングでは、かさぶたや腫れなどが生じ、回復に時間を要する場合があります。
Q. レーザーコアリングと通常のフラクショナルレーザーの違いは何ですか?
レーザーコアリングは、微細な柱状組織を除去することに重点を置いた技術です。通常のフラクショナルリサーフェシングと組織の蒸散という点では共通しますが、除去する組織の量や深さ、治療目的が異なります。




