ピコハイVMLAとは?ニキビ跡・毛穴への効果と特徴
深さを変えて照射できるピコフラクショナルレーザー
ピコハイ(PICOHI)は、パルス幅300ピコ秒、波長1064nmのNdレーザーを搭載した医療機器です。
その特徴的な機能が、VMLA(Variable Microlens Array)というフラクショナル照射用ハンドピースです。
微細なレーザー光を皮膚に照射し、光学的な焦点位置を変えることで、表皮から真皮まで異なる深さに作用させることができます。4段階の深度調整機能があり、皮膚表面から 0.5 -1.0-1.5- 2.0㎜ の4層をそれぞれターゲットとして照射することができます。
皮膚の内部に微細な空胞を形成する
VMLAでは、集中したレーザーエネルギーによって、皮膚内部にLIOB(Laser-Induced Optical Breakdown)と呼ばれる光学的破壊や微細な空胞形成が起こります。これが組織修復や真皮のリモデリングを促すと考えられています。各層に細かく照射していくことによって真皮内に無数のLIOBを作り、瘢痕内部からリモデリングを促します。
CO2フラクショナルレーザーのように、組織を柱状に蒸散させる方法とは、作用機序が異なります。
ニキビ跡への効果
ニキビ跡は、浅い凹凸から深いクレーターまで形状がさまざまです。
ピコハイVMLAでは瘢痕の状態に応じて照射深度や条件を調整し、皮膚の凹凸や質感の改善を目指します。
実際にピコハイVMLAを使用した2021年の症例報告では、ニキビ跡の改善が記載されています。
ただし、深い癒着を伴うローリング型の瘢痕などでは、サブシジョンを含む別の治療を検討します。
毛穴の開きにも効果はある?
1064nmのピコフラクショナルレーザーを用いた59例の研究では、1回の照射後にニキビ跡の体積が平均22.03%、拡大毛穴の数が15.13%減少しました。
この研究はピコハイVMLA自体の成績ではありませんが、同系統の技術によるニキビ跡・毛穴治療の参考となるデータです。
なつクリニックでの治療
当院では、ニキビ跡の形状や深さ、毛穴の状態に応じて照射条件を調整しています。治療後は赤み、腫れ、点状出血、ざらつきなどが生じることがあり、設定によっては3日〜1週間程度のダウンタイムを伴います。
治療料金(税込)
- 全顔:88,000円
- 両頬+鼻:66,000円
- 表面麻酔:別途1,100円
自由診療であり、治療回数・効果には個人差があります。
*本治療器は、2026年10月時点で国内未承認であり、韓国国内MFDSを有します。
正規の手続きをもって当院が輸入したデバイスです。
関連情報
参考文献
- Kim JH, Jung SE, Park YH. Efficacy of a laser with a pulse duration of 300 ps in skin rejuvenation and treatment of pigmentation disorders in Asians: a series of four cases. J Cosmet Laser Ther. 2021;23:159–162. PubMed
- Puaratanaarunkon T, Asawanonda P. Efficacy of a one-session fractional picosecond 1064-nm laser for the treatment of atrophic acne scar and enlarged facial pores. J Cosmet Laser Ther. 2021;23:202–206. PubMed
執筆 大原 奈津恵(形成外科医)なつクリニック院長


